「少子化が急速に進んでいる」と言っても、自分の身近な生活に支障が出ないかぎり、深刻な問題とは捉えません。しかし、本学においては、すでにこの少子化が深刻な状況を生み出しています。宮崎県の10年前(2013年度)の高校卒業生の短期大学進学者は694人でしたが、近年(2022年度)では396人と約半分に激減しており、本学も学生定員を充足できなくなってきています。地方の小・中規模の私立大学の多くが同様の定員未充足の問題を抱えており、学生募集の停止、4年制大学への編入あるいは公立大学化など、様々な変革を強いられています。
本学の保育科はこれまでに10,000人を超える保育士・幼稚園教諭を宮崎県の約400近い幼児教育・保育施設(保育園、幼稚園、認定こども園)に輩出しており、現在も各施設に送り出しています。仮に本学の保育科が定員充足問題により、募集を停止した場合、どうなるのでしょうか?宮崎県の各施設は維持できなくなるかもしれません。そうなれば、宮崎県の保育・幼児教育が困難になり、宮崎県は大変な状況に陥るでしょう。
本学は、今後も保育科、現代ビジネス科を通して、地域の活性化のための人材を輩出し続けることをミッションとし、学生定員を確保し、教育・研究に精進していきますので、引き続き、後援会の皆様のご指導・ご鞭撻・ご支援をどうぞよろしくお願い致します。
(2023/10/26記)村上 昇